SVN運用のコスト最適化|自社運用とクラウドを5年TCOで比較する方法

By • 2026-10-07 • SVN

SVNの運用費用を比較するときは、サーバーの購入費とホスティングの月額料金に加え、更新、バックアップ、権限管理、移行に使う時間を数えます。両案で同じ規模と運用条件をそろえてから計算してください。

TCOは、導入から利用・保守までにかかる費用の合計です。この記事では比較期間を5年とした計算方法を説明します。5年以内に必ず機器更新が発生するという意味ではありません。実際の契約期間、保守予定、OSのサポート期限に合わせて期間を調整します。

比較の条件をそろえる

容量、利用人数、必要な可用性、バックアップ、復元方法、サポート条件を両案でそろえます。条件が違う見積もりを合計しても、その金額差が何によるものかを判断できません。


5年間の導入・移行、利用料・保守・社内作業、更改・取出し費をそろえて比較する図

図:5年間の導入・移行、利用料・保守・社内作業、更改・取出し費をそろえて比較する図。画像を開くと拡大できます。

図は費用の種類をそろえる考え方を示したもので、金額や削減効果を示すものではありません。

年ごとの費用を積み上げる

計算は次の形にします。

5年間の比較額
= 導入・移行費
+ 1年目から5年目までの利用料・保守費・運用作業費の合計
+ 各年に予定する更改・増設・終了時の取出し費

年間費用が変わらない場合だけ、年間費用×5で計算できます。容量、人数、契約条件が変わる見込みがある場合は、年ごとに分けます。

ここでは期間内の支出と社内の作業費を積み上げる方法を使います。機器購入費を全額計上するなら、同じ機器の減価償却費を重ねて加えないでください。会計上の費用で比較する場合は、両案ともその基準に統一します。

自社運用で数える費用

費目 記録する内容
機器・容量 期間内に購入・増設するサーバー、ストレージ
ライセンス・保守 OSやソフトウェアの契約、ハードウェア保守
設置・通信 ラック、電源、回線などの追加費用または決めた配賦額
バックアップ 保存先、媒体、ソフトウェア、復元確認
日常作業 利用者・権限管理、監視、バックアップ確認
更新・移行 OS・SVN更新、構成変更、検証、利用者対応
契約終了・廃止 必要データの保全、機器廃棄、認証情報の整理

既に購入した機器を継続利用する案では、過去の購入額を新たな支出として加えません。ただし、全体原価を配賦する比較と、今後増える支出の比較は目的が異なるため、表の中で混在させないでください。

クラウド利用で数える費用

費目 記録する内容
利用料 基本料金、容量・利用者増加、追加機能
導入・移行 社内作業、支援費、履歴の検証、接続先変更
継続作業 アカウント・権限管理、連携、利用者対応、契約管理
バックアップ・復元 標準範囲、追加保存、復元依頼、確認作業
通信・接続 必要な回線、接続環境、契約上の転送費
終了・再移行 データ取出し、検証、次の保管先への移行

基盤の保守が利用料に含まれていても、費用自体が消えるわけではありません。追加料金の有無と、自社に残る作業を契約で確認します。

作業時間と停止の影響を分ける

社内作業費は、記録した時間に社内で定めた単価を掛けます。売上単価をそのまま人件費として使うと、比較の意味が変わります。開発に振り向けられる時間は、作業費とは別の判断材料として記載してください。

障害対応を平常時の作業時間に含めた場合、同じ時間を障害費用へ重ねて計上しないようにします。将来の発生確率を裏付けられない障害損失は、通常のTCOに断定的に加えず、「停止がこの時間続いた場合」という別のシナリオで検討します。

比較表を作る4ステップ

  1. 現在と各年の容量・人数・運用条件を整理する。
  2. 実際の作業記録から、各案に残る時間と単価を計上する。
  3. 更新予定、移行、終了時の取出し費を、発生する年に一度だけ計上する。
  4. 見積もりの取得日、対象期間、税の扱い、含まれない費用を記録して照合する。

予測が不確かな容量や作業時間は、少ない場合と多い場合に分けて計算します。どの条件が変わると結論が変わるかを確認すると、追加で見積もる項目が分かります。

費用以外の条件も残す

社内規程、必要な応答時間、連携、復元要件を満たすことを確認したうえで金額を比較します。クラウドと自社運用のどちらが安いかは、自社の条件と見積もりで判断してください。

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この記事の著者

株式会社オープングルーヴ/tracpath編集部。バージョン管理サービスtracpathを提供。

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