コンセプト

エンジニアがソフトウェア開発にすべての労力を集中するために

革命の影響は、徐々に世の中に浸透していく

インターネットが爆発的に広がった1990年代後半、ITバブルの真っ只中であったアメリカでは実店舗がなくなる、テレビの時代が終わる、そして窮屈なオフィスを抜け出して、パソコンさえあれば南の島で寝そべって仕事ができるなど、人々は21世紀のワークスタイルについて様々なことを期待していました。

実際、このようなことは起こりませんでしたが、歴史上の様々な革命を振り返ってみると、革命の影響とは革命が起こって少し時間が経ってから、本格的に世の中に浸透し始めるということが分かっています。

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↑革命の影響は、少し時間が経ってから本格的に浸透し始める

IT革命の真価やいかに

インターネット革命が世の中に広がって20年近くたった現在、様々な人や企業がオフィスを離れ、幅広い業種の人たちとコラボレーションしながら仕事をしていますが、中にはまだまだ驚くほど古いやり方で、非効率なまま仕事をしている人たちが多くいます。

 

「リモートワーク」、「クラウド」、そして「コラボレーション」は2016年現在でも大きなキーワードですが、私たち人間は世の中の短期的な変化に大きな期待を寄せる一方で、長期的にその影響が世の中にどのような変化を与えるのかをあまり真剣に考えません。

 

Man thinking about business graph and walking on clouds concept

↑人々は短期的な変化に大きな期待を寄せる一方で、長期的な変化を過小評価する

「生産性」にフォーカスする

例えば、リモートワーク一つをとってみても、現在1日1時間半という時間が通勤に消え、これを1年間で考えると300〜400時間にもなり、多くの従業員の幸福度を奪っています。

また、オフィスで物理的な場所を共有せずに業務を遂行していくのは、予想以上に大変なことかもしれませんが、ピーター・ドラッカーが提唱する知識労働者とリモートワークは非常に相性がよく、クリエイティブな仕事をしてもらうのであれば、社内でタスクやスケジュールをガチガチに管理するよりも、比較的自由を与えて、自由に仕事をしてもらった方が、生産性が上がるというのは多くの人が感じていることなのではないでしょうか。

 

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↑ちょっと働き方を変えれば、生産性も幸福度も大きく変化する

チーム>天才プログラマー>グループ

企業はサービスやプロダクトを作るプロセスを少しずつ変えていかなければなりません。本当に良い人材を獲得しようと思えば、社外や他の街に住む人にも目を向けていかなければなりませんが、まだまだ日本には「コラボレーション」という考え方があまり浸透しておらず、日本に多くあるのはグループであってチームではないのかもしれません。

特に、プログラムのソースコードに至っては、アメリカでは平均的な力量のプログラマーが5、6人でチームを組んでいるのに対し、日本では一人の天才プログラマーが8〜9割を書いていることが多いのが現状です。

 

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↑日本はまだまだコラボレーションの意味を理解していない

「変わる」ことを受け入れる

大規模、小規模に関わらずコラボレーションの仕組みに共通するのは、誰もが参加できるフラットな仕組みを整えて、知恵や資源をできるだけ集中して一ヶ所に集めた方が、大きな成果を成し遂げることができ、リモートワークでも、社外の人と協力して作業を行う場合でも、人々が協力し合って働いている光景を見るのはとても気持ちの良いものです。

オープンソースとはインターネット上でプログラミングコードを公開し、世界中の人々がそれぞれの意志で、それを修正しながらソフトウェアを作っていくやり方です。このようなやり方は、ここ10年で台頭し始めていますが、時間も場所もバラバラの人たちが協力して、大企業を追い抜く勢いで新しいソフトウェアを作れるなどと誰が予測できたでしょうか。

 

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↑ただでさえ時間や場所もバラバラの人たちが、複雑なソフトウェアを開発する

変化は、着実に、あなたのすぐ後ろに

ルネサンス時代の人々は、自分たちの周りでどれだけ大きな変化が起きているのか、ほとんど認識できていなかったと言います。

実際、700年近く前のルネサンスに生まれたものが、現在でも多く残っていますが、インターネットが爆発的に広がった現代でも、今まで何百年と続いてきたワークスタイルやコラボレーションの仕方が大きく変わる時なのでしょう。

最近では、時代に合った正しい価値観をしっかり持てば、新しいビジネスチャンスが広がると考える人たちも増えてきました。世の中に100%良いことも、100%悪いこともありませんが、心構えとして大切なのは、最新のテクノロジーを使って良いところは楽しみつつ、悪いところのダメージを少しずつ減らしていくことなのではないでしょうか。

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